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2019.06.10

「真面目になりすぎた。強い気持ちを持てる選手になりたい」伊藤美誠『したたかさ』発揮できず決勝で敗れる<香港OP>

伊藤美誠 Photo:Itaru Chiba


ITTFワールドツアー・香港オープン<6月4~9日/香港> 女子シングルス決勝でストレート負けを喫した伊藤美誠(スターツ/世界ランク7位)。相手の王芸迪(中国/同46位)は先週の香港OPで勝っている相手だったが、前回とは別人のような戦いぶりとなってしまった。

得意のサーブ、レシーブが効かず、そこで焦りが出てしまったのかラリーで強打を仕掛けるもミスを連発。多彩なテクニックで相手を振り回す普段の"したたかな"伊藤はこの試合にはいなかった。


伊藤美誠 試合後コメント

「お互いに相手のことはすごくわかっていましたし、やれること、選択肢というのがあんまりなくて、最後まで自分の卓球をさせてもらえなかった。もっともっと、遊ぶ感覚で、試していけたら良かった。今回の試合は何も試せなくて、逆に真面目になりすぎたし、展開がすごく早かったので、もっとゆっくりやっていけば良かったと思う。

今回の香港OPでは我慢して勝てた試合もありますし、そこは前より成長したところだと思いますが、やっぱり中国選手が相手になると、自分の卓球をやらせてもらえなかった時に勝てていない。そういう時でも自信を持てるような強い選手、今回は気持ちで負けてしまったので、強い気持ちを持てる選手になりたいです。

自分のプレーをさせてもらえないことは多々ありますし、なかなか発揮できない時もあるのですが、一番は自分のプレーをやり通すことなので、相手がやらせないようにと思っていても、それでもできるくらいの実力はつけたいですし、できない時でも少しずつ考えて、変えていって、1点でも取れるように、もっと実力をつけていきたい」

伊藤の魅力は、コート上における"女王様っぷり"だ。たとえ劣勢でも相手の心理を見抜くかのようなポーカーフェイスは崩さず、常に1つ、2つ先をいく予想外なプレーで翻弄していく。しかしながら、この決勝ではそんな伊藤らしさは影を潜め、愚直に打ち返すだけの選手になってしまった。

「試合を楽しみたい」というセリフをよく口にする伊藤だが、どんな時でも自分らしく楽しんでプレーできるようになれば、大魔王はまだまだ成長できるはずだ。

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